2023年10月27日(金)発売

『アタナシウスのソフィア』

clinical study1

−溺愛の拘束−

CV.鷹鳶福朗

300のセリフでもたらされる貴女に贈る新たなリラクゼーション
ダミーヘッドマイクによる収録は、360度の立体音響効果で貴女の身体を包みます

トーリとの秘められた絆。
そして、あなたが監禁された理由とは……

「こんなに可愛い生き物を十五年も忘れてたなんて、信じられない」


〈あらすじ〉
遺伝子操作により特殊な〈能力〉と〈使命〉を負わされ生み出された貴女とトーリ。だが幼い頃にある重大な欠陥が露呈してしまう。そのため、処分対象となり記憶を封じられ、別々の生活を強いられていた。そして15年後、あるトリガーに触れ記憶が回復したトーリは、貴女を誘拐し監禁する。

出演:鷹鳶福朗
原作・シナリオ:皆原彼方
キャラクターデザイン・イラスト:えまる・じょん
タイトルロゴ・ジャケットデザイン:倒神神倒

 

ASSET'S

 


01

CHARACTER

トーリ(AS名:城阪桃李/きさかとうり)

28歳 身長183cm 体重72kg 3月3日生まれ うお座 O型 

風貌:赤みを帯びた黒髪。茶色の瞳。アデニンを模したネックレスをつけている。

 遺伝子操作により対象を依存させるという機能を持たされて生まれる。過保護と過干渉を武器に自分がいないと生きていけないよう相手を洗脳してしまう。しかし、あらゆる指定対象に発揮されるべき能力であるはずだったそれは、貴女にしか向かわないという欠陥がみつかり13歳で処分(記憶抹消)される。

02

TRACK LIST

01.見知らぬ男
02.やさしき熱帯
03.閉ざされた追憶
04.甘露に囚われて
05.交錯のはじまり

※全編ダミーヘッドマイク収録。
イヤホン推奨です。静かな場所でおひとりでご堪能ください。

特典付きショップ情報

・ステラワース

『香りの代償』

トーリの体臭と混ざることで高揚感をもたらす香水は、貴女のために調合された特別なものだった。自らトーリに触れたくなった貴女は陶酔の中、彼のものを咥える。放たれた精液と香水の香りが混じり合うと更に体は熱くなり……。

・アニメイト

『桃甘の腕輪』

  • トーリは貴女を膝に座らせ、桃のタルトを手づかみで給餌する。口の中で広がる甘さを感じる間もなく、貴女は彼の指が膣奥を蕩かしていく快感に悶える。 貴女の静止は触媒にしかならず、トーリの行為は更にエスカレートしていく。

セリフPICK UP

"嘘じゃないよ。分かるだろ。……お前の身体が、俺の遺伝子に反応してるのかもな"

トーリ

"やっと、……やっと。お前に触れられた。やっと、あるべき形に戻った"

トーリ

Product introduction

品名

『アタナシウスのソフィア』
clinical study1 −溺愛の拘束−
CV.鷹鳶福朗(たかとびふくろう)
=シリーズ全4作=

発売元

ダブリルムーン

発売日

2023年10月27日(金)

品番

davm-036

価格

2,600円(税抜)

JAN

4539690535463

TIPS

 


01

「イベリス・グローバル社」とは

バイオ産業における遺伝子改変動物(genetically modified animal)の旺盛な需要に応えるべく35年前に試験・研究用動物を供給するために設立された企業。

ヒト化マウスに代表されるそれらは、改変飼育するのに多くの時間と複雑な工程を要した。そのため、研究者自らが改変を行うという旧来の方法では、本来研究に勤しむべき時間や精神を徒費することとなっていた。そこで同社は、あらゆる要望に対応できるよう遺伝子改変動物を準備、もしくは短時間で育成できる極めて高度な態勢を確立した。
さらに、ノックダウン技術に欠かせないmRNAの阻害物質をオーダーから24時間以内に製造出荷するというシステムを世界に先駆けて構築。それにより「イベリス・グローバル社」はバイオ産業、特に関連の研究機関や創薬メーカーにとっては、なくてはならない存在になっていったのである。

動物愛護団体などからの批判もあったが、感染症流行下における同社のプレゼンス。つまり、ワクチンや新薬の短期開発には、これらの技術が欠かせないことが徐々に知られるようになり、その声は次第に小さくなっていった。

そして、この物語は同社の研究所で発生した重要なエラーを端緒とする。
そのエラーには、偉大な発明は偉大な失敗から紡ぎ出されるということを予知するように、もしくは冗談としか思えないと揶揄するように「AS(エイエス=アタナシウスのソフィア)」というコードネームが冠せられた。

02

−ある科学者の手紙−

君がこの文章を読んでいるということは、私が死亡したか2週間以上音信不通になっているということだ。
見知らぬ弁護士から、手紙を渡され不審を抱いたと思うが、彼は私との約束を忠実に履行しただけのこと。代わって謝意を伝えてもらえれば嬉しい。
さて、遺伝子組み換え方による培地の拡大を必要としないワクチン製造の高速化研究は、私の意図せぬ方向にひきずられつつある。
君も記憶していると思うがリボソーム活性を、そのものの改変で獲得しようとする例の試みのことだ。その方法については別紙に詳述してあるが、単純に言えば工場そのものを巨大化することで目標とする速度を得られるのではないかという、今にしてみればバカバカしい発想であったと思う。
とにかく改変後のリボソームを試験的にインスリン製造培地に移植したところ酵母の異常な集積が見られた。さらに、翻訳スピードは増すどころか従来の半分以下となり、インスリンではなく巨大な機能未知タンパク質が出力される始末だ。君ならば、これはcDNAの製造ミスによるエラーであると結論づけるであろう。もちろん私も最初はそれを疑った。
しかし、プラスミドのチェックを何度行っても結果は同じであり、実は翻訳すら行っていないということが明らかになった。
結論からいえば、我々が作成した改変リボソームとして信じて疑わなかったものは、実は自立して機能未知タンパク質を出力し続ける新たな細胞内共生生物であったということが判明した。
これが、いったい何を意味するか理解してもらえるだろうか。

それは、感染症の早期鎮圧という高邁な志が国家の利権に変化するということであり、常に競争に晒された不安定な一企業が国家の予算で支え続けられることを約束されたということなのだ。
大げさな言い方をすれば、カリスマは才能と修練の結実ではなく脳内の化学反応であり、神は抽象化された概念ではなく、分子レベルの操作で創り出せることを証明してみせたといった感じだ(詳しくは別紙論文を読んで欲しい)。我々は、この現象をただの人間を意図的に神に仕立て上げることができるという意味で、いささかアイロニカルではあるが「アタナシウスのソフィア」と呼ぶことにした(今では組み換えを行った個体そのものをASと呼称するようになっている)。
すでに哺乳動物でのGMを終え、ヒトゲノムへのアプローチが開始されている。倫理的正当性を持たないと叱責されるかもしれないが、これは利益追求という企業活動の枠を超えたオーダーであることを理解して欲しい。

我々が最終的に、ヒポクラテスになるか魔女キルケになるかはわからない。もちろん前者であることを望むが、君がこの手紙を受け取ったということは、残念ながら技術の暴走がスタート地点に立ったという証拠だろう。誠に申し訳なく思う。
言い訳がましく言えば我々には「未来がどうなるか、あれこれと詮索するのをやめよ。そして、時がもたらすものが何であれ、贈り物として受けよ」というホラティウスの箴言に従うしか選択の余地がなかったのだ。

この手紙を君に託すことが、最悪の事態を想定した私にできる唯一のことだったと思う。
君の将来のことを考えれば強要できることではないと思うが、どうか別紙の論文より対応策を講じてもらえれば有り難い。